ピンクダイヤモンドについて

ピンクダイヤモンドの価値を決めるもの

2020年04月03日 11時08分




ふつうの無色透明のダイヤモンドは「4C」、つまりカラット・カラー・カット・クラリティを基準に価値を鑑定します。
これに対し、ピンクダイヤモンドは「3C」、すなわちカラット・クラリティ・カットを基準にし、さらに色に関して「彩度・明度・色の種類」を評価します。
 
・彩度・明度
彩度はピンク色の濃さを表し、明度はピンク色の明るさを表します。ピンクダイヤモンドでは9つのカラーグレードがあります。
濃い方から順に、ファンシーディープ、ファンシーダーク、ファンシービビッド、ファンシーインテンス、ファンシー、ファンシーライト、ライト、
ベリーライト、フェイントの9ランクです。
これらのうち、「ファンシー」とついている6種類の色合いのものの人気が高く、高価です。
 
・色の種類
ピンク色にも微妙な色合いによって種類があります。ピンクダイヤモンドでは、
           ピンク ……通常のピンク
           パープリッシュピンク ……紫がかったピンク
           ブラウニッシュピンク ……茶色がかったピンク
           オレンジッシュピンク ……オレンジがかったピンク
の4種類に分類します。
通常のピンクも人気ですが、紫がかったパープリッシュピンクも美しく、人気があります。通常のピンクよりも高価な場合もあります。
 
以上のような9種類の色合い、4種類の色の種類を組み合わせて、ピンクダイヤモンドは9×4の36通りに分類されます。
「彩度・明度・色の種類」での評価をまとめると、「ファンシーカラーを持つピンクまたはパープリッシュピンクのもの」が高い評価を受け、
高額で取り引きされる、ということになります。
 
・呪われたダイヤモンド?
ジュエリーの女王ともいえるダイヤモンドは、そのまがまがしいまでの美しさゆえか、何かと呪われたイメージを背負わされたものも少なくありません。
その筆頭格として有名なのは、かの「ホープダイヤモンド」でしょう。
ホープダイヤモンドは、その持ち主を次々に破滅させながら、人手を転々とする「呪われた宝石」として知れ渡っており、
歴史的に見ても非常に長い期間にわたって、数々の逸話を残しています。
その逸話ですが、例えばフランス国王ルイ14世がホープダイヤモンドを手にした頃から、フランスの国力が衰退し始めたといわれています。
続くルイ15世は天然痘で死亡。次の持ち主となったルイ16世と王妃マリー・アントワネットは、フランス革命でそろって処刑されます。
ルイ16世からたびたびホープダイヤを借りていたランバル公妃も革命時に惨殺されています。
その後も、ホープダイヤを所有した人々は、自殺、殺人、事故死などで次々に死んでいます。
また、インドで発見された、非常に大きなダイヤモンドである「コイヌール」も不幸を呼ぶダイヤモンドとして有名です。
インドの伝説にも、「コイヌールを手にしたものは世界を手に入れるが、同時に全ての最悪を引き受けることになる」などと語られています。
ただ、この伝説によると、子供と女性だけには効果がないようで、現在これを保有しているイギリス王室では、
女性だけが身につけることができるダイヤモンドとして扱われています。